匣庭 -ハコニハ-
今度はなんであろうと例のキャビネットの方に歩みを進めると、引き出しが開いていた。
そこにはカードがあった。まるで運転免許証の様な。
左には人の顔の写真、その隣には誰かの名前があり、その下には数字の羅列がある。
カードをキャビネットから取り上げると瞬く間に閉じるか否か、アナウンスが入った。
『資格を有しました。先へお進み下さい。』
先へ…。私は自身を知るという好奇心が一気に恐怖へと色を変えた。というのも、なぜか、開けてはいけない、パンドラの箱を開けてしまった様な気がした。
そこにはカードがあった。まるで運転免許証の様な。
左には人の顔の写真、その隣には誰かの名前があり、その下には数字の羅列がある。
カードをキャビネットから取り上げると瞬く間に閉じるか否か、アナウンスが入った。
『資格を有しました。先へお進み下さい。』
先へ…。私は自身を知るという好奇心が一気に恐怖へと色を変えた。というのも、なぜか、開けてはいけない、パンドラの箱を開けてしまった様な気がした。