婚約破棄した相手が毎日謝罪に来ますが、復縁なんて絶対にありえません!
いつものサーラなら、彼が訪れたら自分から挨拶をして、彼の要件を尋ねていた。でも今はただ俯いて口を閉ざし、カーティスが用件を切り出すのを待つ。
彼はいつもと違うことに戸惑っていた様子だったが、やがて昨日と同じ言葉を繰り返した。
「すまなかった」
「……何が、でしょうか?」
ようやくその意味を尋ねると、カーティスは面食らったようにサーラを見つめる。
「面会の予約もなく、男子禁制の修道院に押しかけたことならば、今後気を付けてくださればそれでかまいません」
「そうではない。……いや、それも謝罪しなければならないことだな。突然押しかけて、すまなかった」
彼は素直にそう言ったが、謝罪されても少しも心に響かない。表情も変えないサーラに、カーティスは戸惑っていた。
「サーラ。その、エリーのことだが……」
「……っ」
名前を聞いた途端、彼女の顔が浮かんできた。
カーティスに向ける、媚びるような甘い声。
自分のものだと言わんばかりに、絡ませる腕。
何ひとつ思い出したくもない。
彼はいつもと違うことに戸惑っていた様子だったが、やがて昨日と同じ言葉を繰り返した。
「すまなかった」
「……何が、でしょうか?」
ようやくその意味を尋ねると、カーティスは面食らったようにサーラを見つめる。
「面会の予約もなく、男子禁制の修道院に押しかけたことならば、今後気を付けてくださればそれでかまいません」
「そうではない。……いや、それも謝罪しなければならないことだな。突然押しかけて、すまなかった」
彼は素直にそう言ったが、謝罪されても少しも心に響かない。表情も変えないサーラに、カーティスは戸惑っていた。
「サーラ。その、エリーのことだが……」
「……っ」
名前を聞いた途端、彼女の顔が浮かんできた。
カーティスに向ける、媚びるような甘い声。
自分のものだと言わんばかりに、絡ませる腕。
何ひとつ思い出したくもない。