若き海運王は初恋の花を甘く切なく手折りたい
* * *
カナトの荒治療によってロブスターのビスクを完食できたマツリカは、その後に出されたキングサーモンのソテーとフィレミニョンのステーキも彼と一緒に食べることができた。デザートのタルト・オ・シトロンが提供される頃には食後のワインとともに楽しめる余裕が生まれ、すっかりマツリカはほろ酔い気分になっている。ワイキキでランチのときに嗜んだパイナップルのワインと比べて重厚な赤ワインはアルコール度数も高いようだ。お腹いっぱいになった彼女はふぅ、と満足そうに息をつく。
「お腹がすいていると、精神的に不安定な状態になるからね。食べたらすこしは楽になっただろう?」
「そうだね。だからカナトはいつもしっかり食べているの?」
「そう見える?」
「うん」
カナトの荒治療によってロブスターのビスクを完食できたマツリカは、その後に出されたキングサーモンのソテーとフィレミニョンのステーキも彼と一緒に食べることができた。デザートのタルト・オ・シトロンが提供される頃には食後のワインとともに楽しめる余裕が生まれ、すっかりマツリカはほろ酔い気分になっている。ワイキキでランチのときに嗜んだパイナップルのワインと比べて重厚な赤ワインはアルコール度数も高いようだ。お腹いっぱいになった彼女はふぅ、と満足そうに息をつく。
「お腹がすいていると、精神的に不安定な状態になるからね。食べたらすこしは楽になっただろう?」
「そうだね。だからカナトはいつもしっかり食べているの?」
「そう見える?」
「うん」