若き海運王は初恋の花を甘く切なく手折りたい
 煌めく漆黒の瞳に見据えられ、マツリカは自分の失言に気づいてしまう。
 たしかに最後まではしていない。マツリカの純潔は守られたままだ。けれど……

「それじゃあ、今度から俺のことも、気持ちよくしてくれるよね?」

 その日の夜から、カナトはマツリカをひたすら愛するだけでなく、自分も一緒に快楽を分かち合うためより貪欲に彼女をベッドに縫いつけるようになったのだった。
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