若き海運王は初恋の花を甘く切なく手折りたい
勝手に出ていったらダメでしょう、と叱られているにもかかわらず、彼はどこか嬉しそうだ。
「ありがとうございます!」
「見つかってよかったです」
母親の方は英語が堪能らしく、浩宇をきつく抱き締めながらマツリカとミユキに深く一礼し、部屋へと戻っていった。お姉ちゃんばいばーい、と手を振られてマツリカも軽く振り返す。
ふぅ、と一息つくマツリカに、ミユキが「お疲れ」と労いの言葉をかける。
「あのくらいならあたしじゃなくても対応できたと思うんだけどなぁ」
「たまたま人手が足りなかったんでしょ。そのぶん明日しっかり遊んできなよ」
あらためて配布されたシフトをみると、餘江支配人が気を利かせてくれたのか一日フリーになっていた。
「……やったぁ!」
「こらこら、まだ仕事中」
「ありがとうございます!」
「見つかってよかったです」
母親の方は英語が堪能らしく、浩宇をきつく抱き締めながらマツリカとミユキに深く一礼し、部屋へと戻っていった。お姉ちゃんばいばーい、と手を振られてマツリカも軽く振り返す。
ふぅ、と一息つくマツリカに、ミユキが「お疲れ」と労いの言葉をかける。
「あのくらいならあたしじゃなくても対応できたと思うんだけどなぁ」
「たまたま人手が足りなかったんでしょ。そのぶん明日しっかり遊んできなよ」
あらためて配布されたシフトをみると、餘江支配人が気を利かせてくれたのか一日フリーになっていた。
「……やったぁ!」
「こらこら、まだ仕事中」