二人の幼なじみに愛されてます

今更気づいたのか

今日は一人で勉強したくて、放課後に図書室を訪れた。

こないだの理央と律くんとの勉強会は勉強どころじゃなかったから。

高校初めてのテストでコケたくないし、さすがに集中してやらないと。

それにまだ、提出物も終わっていないし。

机の上に広げた問題集に目を落とした。

範囲のところに付箋を貼ってある。

一番頭を悩ませているのは数学だった。どの科目よりも範囲が広くて、応用問題は難しくてなかなか進んでいなかった。

弱音を吐いてる場合じゃないよね。

気持ちを切り替えて、机に向かった。

静かな図書室には私と同じようにテスト勉強をしている人ばかりで、余計なことを考えずに課題に取り組めそうだった。

ガタっと椅子を引く音がして、誰かが前の席に座った。



「なんで、理央が」



席に座っていた人物を見て思わず声を上げてしまった。人差し指を口元に当てる理央を見て、手で口を覆った。
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