二人の幼なじみに愛されてます
「満点取れそう? 」



「うーん。でも、律くんが教えてくれたから無駄にはしないように頑張るよ」



ギュッと両手でグーをつくる。



「愛乃ならできるよ」



頭に重みが加わった。律くんの手だった。

律くんに撫でられると、なんでもできる気がするんだよね。律くんの掌からパワーがもらえてるのかな。

勉強の邪魔しちゃ悪いからと、律くんは自分の教室に帰っていった。

「本当は、勉強してる愛乃も見てたいんだけど」と去り際に言い残して。

見られたら勉強できないよと心の中で答えた。

律くんの山張りのおかげで、小テストは難なく乗り越えることができた。

わからない単語も少しあったけど、ボーダーラインの半分以上は正解している気がするから良しとしよう。
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