極上悪魔な弁護士が溺甘パパになりました
明日は土曜日で繭はお休みだ。旬太は一泊で実家に預かってもらう約束を取りつけてある。旬太はまだ言葉を完全に理解しているわけではないが、修羅場になるかもしれない樹との話し合いを彼には見せたくない。
「明日は午前にちょっと仕事が入ってるが、夕方……十六時には必ず戻るよ」
十六時に戻るためには、彼はきっといつも以上に仕事を猛スピードでこなさなくてはいけないのだろう。申し訳ないと思いつつも、繭は「ありがとう、お願いします」と彼に頭をさげる。
これ以上、先延ばしにはできないと思ったのだ。せっかく振り絞った勇気が消えてしまう前に彼に話をしなくては。
「大事な話をしたいから、旬太は実家に預けてきます。私は樹くんよりは前に戻ってくると思います」
切羽詰まった繭の表情に、樹も深刻さを感じ取ったのだろう。神妙な顔で「わかった」と告げ、それから慌てて言葉を足す。
「実家は立川だったよな。人気のない道は通るなよ、遅くなるようなら車で実家まで迎えに行く」
繭は笑って首を振る。
「川口さんなら、もう大丈夫。タロ先生が事務所の周りも警戒してくれてるけど、なんの異変もありませんし」
「明日は午前にちょっと仕事が入ってるが、夕方……十六時には必ず戻るよ」
十六時に戻るためには、彼はきっといつも以上に仕事を猛スピードでこなさなくてはいけないのだろう。申し訳ないと思いつつも、繭は「ありがとう、お願いします」と彼に頭をさげる。
これ以上、先延ばしにはできないと思ったのだ。せっかく振り絞った勇気が消えてしまう前に彼に話をしなくては。
「大事な話をしたいから、旬太は実家に預けてきます。私は樹くんよりは前に戻ってくると思います」
切羽詰まった繭の表情に、樹も深刻さを感じ取ったのだろう。神妙な顔で「わかった」と告げ、それから慌てて言葉を足す。
「実家は立川だったよな。人気のない道は通るなよ、遅くなるようなら車で実家まで迎えに行く」
繭は笑って首を振る。
「川口さんなら、もう大丈夫。タロ先生が事務所の周りも警戒してくれてるけど、なんの異変もありませんし」