極上悪魔な弁護士が溺甘パパになりました
 素直に謝罪を口にした繭に樹はふっと口元を緩める。

「これは俺を許して、もう一度受け入れてくれたお礼」
「――あっ」

 桃色の頂を樹は口に含み、舌先で転がす。待ちわびていた甘いご褒美に繭はびくりと白い喉をのけ反らせる。仕返しとお礼、樹の与える飴と鞭に繭は翻弄され極限まで昂っていった。指と舌で執拗なまでに愛撫され、繭の瞳は淫らに潤む。
 樹は繭の目尻からこぼれた涙を優しく舐めとると、甘くささやく。

「離れている間もずっと……繭が欲しくてたまらなかった。もう二度と離してやらないから覚悟して」

 繭はゆっくりと、大きくうなずく。

「好き。樹くんが大好きっ」

 幸せそうにほほ笑んだ彼が繭のなかに腰を沈める。頭のてっぺんから足先まで痺れるような快感が繭を貫く。ふたりの体温が、吐息が、心までもが、交ざり合ってひとつになる。

 
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