極上悪魔な弁護士が溺甘パパになりました
旬太は好奇心いっぱいに目を見開いて周囲を見回している。愛らしい声で旬太は言う。
「ぶ~?」
繭はほほ笑みながら旬太の頭を撫でる。
「そう、ぶーぶーだよ。かっこいいでしょ」
乗り物好きの旬太はぱっと顔を輝かせた。いつも寝起きはグズグズするのだが、車のおかげでご機嫌そうだ。
「今ね、ぶーぶーは旬太のおうちに向かって走ってるんだよ」
母子の会話を聞いていた樹がくすりと笑みをこぼす。
「すごいな、母親は」
「え?」
繭が聞くと、樹は本気で感心したという顔で答える。
「その子がなにを言いたいのか………俺にはさっぱりわからなかった」
繭は思わずふっと噴き出す。彼の言うとおり、幼児語は親以外には理解不能だろう。繭だって旬太以外の子どもの話すことは正直よくわからない。旬太の『ぶ~』は車を指すが、ほかの子どもだと全然違うものだったりするのだ。
(高坂先生と旬太と三人でいるなんて、すごく不思議な感じ)
思っていたより自然に彼と会話をしている自分に繭は驚いていた。そして、ちらりとだが考えてしまう。
(もし、彼と結婚……していたら、こんな日常だったのかな)
「ぶ~?」
繭はほほ笑みながら旬太の頭を撫でる。
「そう、ぶーぶーだよ。かっこいいでしょ」
乗り物好きの旬太はぱっと顔を輝かせた。いつも寝起きはグズグズするのだが、車のおかげでご機嫌そうだ。
「今ね、ぶーぶーは旬太のおうちに向かって走ってるんだよ」
母子の会話を聞いていた樹がくすりと笑みをこぼす。
「すごいな、母親は」
「え?」
繭が聞くと、樹は本気で感心したという顔で答える。
「その子がなにを言いたいのか………俺にはさっぱりわからなかった」
繭は思わずふっと噴き出す。彼の言うとおり、幼児語は親以外には理解不能だろう。繭だって旬太以外の子どもの話すことは正直よくわからない。旬太の『ぶ~』は車を指すが、ほかの子どもだと全然違うものだったりするのだ。
(高坂先生と旬太と三人でいるなんて、すごく不思議な感じ)
思っていたより自然に彼と会話をしている自分に繭は驚いていた。そして、ちらりとだが考えてしまう。
(もし、彼と結婚……していたら、こんな日常だったのかな)