クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!

「太陽!」



なかば勢いで叫んだ私の声はさっきみたいに辺りに響いた。



「ぷっ、あはは!」


「な、笑わないでよ!一生懸命言ったのに!」


「はー、ごめん、ごめん。可愛くてつい、な」


「は!?可愛くないし!?」



秋葉くん………じゃなくて、太陽に可愛いと言われて全否定。



「いーや、愛華は可愛い。これだから、愛華は最高の姫だよ」


「なんか言った?」


「別に。………帰るか。送るから。明日からもよろしくな」



太陽は私の隣に並ぶとニカッと笑う。


………イケメンすげぇ。破壊力抜群すぎんか?


異性に興味がない私でもときめいちゃったよ。


私も歩き出し、それからずっと無言で歩き、家まで送ってもらった。


そして、これが地獄の幕開けになることは今の私は知る由もなかった。
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