クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!

太陽を見ながら先生が教室に入ってくるまでぼーっとこの先のことを考えていた。



***



放課後。


待ちに待った水曜日で、今日は図書当番の日。


ようやく授業から解放され、うんっと伸びをする。



「愛華、帰るか」



いつの間にか太陽も起きていてカバンを肩にかけていた。



「あ、今日は図書当番ある日なの」


「じゃあ、終わるまで待ってる」



そう言うと思った。


だけど待ってると言われて安心している自分もいた。


なんだろ、この気持ち。



「なぁ、図書当番って、アイツも一緒か?」


「アイツ?って、五十嵐くんのこと?」



太陽、まだ五十嵐くんの名前を覚えてないのか。いい加減覚えたらどうだ。


私がそう言うと眉間にシワを寄せて不機嫌顔になる。


五十嵐くんのことが相当嫌いなんだな……。


五十嵐くんの名前を出すといつもこんな顔になる。



「気をつけろよ」
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