クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!
こんなことで許されないけど、せめて謝らせて欲しい。
「清水さん、頭あげて。………もう1回告白するからちゃんと断ってくれる?」
「五十嵐くん……」
雰囲気で察したのか真剣な顔になり、私を見つめてくる。今ならわかる。
メガネの奥が赤く染まっていて……。
私のことをこんなにも思ってくれているってこと。初めての告白で戸惑うことが多かったけど、とても嬉しかったんだ。
でも……私が好きなのは五十嵐くんじゃない。
「清水さんのことが好きです。俺と付き合ってください」
深呼吸をひとつすると真っ直ぐに思いを伝えてくれた。
「………ごめんなさい。私は……好きな人がいるので五十嵐くんとは付き合えません」
告白を断るのは心苦しかったけど。これで良かったんだ。
こんな私を好きになってくれてありがとう。
そしてごめんなさい。
「うん。何となくわかってたよ。清水さんには好きな人がいるって。それでも諦めきれなかった。これで前に進める気がするよ。ありがとう」