クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!
すると、目の前に座って、パソコンをいじっていた山川くんと目が合う。
「大丈夫だよ。ごめんね」
「いえ。最近、疲れているなと。少し心配になって」
よく見てるな。太陽だけでなく、Moonlightのみんなはよく人のことを見ている。
「ちょっといろいろあってね。最近大変だったんだ。気にしないでね」
「はぁ……」
山川くんとはあれから気まずくなることなく普通に話している。
あの時の答え、言ってない……。
少し後ろめたさを感じながらもあははと笑いがこぼれる。
誤魔化すように笑ったあともう一度本に目をやる。あの時は自分の気持ちに気づいていなかったけど、多分、山川くんと話をした日から薄々気づいていたんだ。
だけど認めたくなくて。
誰かを好きになって失うことが怖かったんだ。
まだ恋をしたことがない私。初めての恋なのに……怖くて、仕方ない。
告白して……太陽が私から離れていったらなんて思ってしまう。