クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!
強くて弱いヒーロー
なんだろう……。
頭の中がふわふわする……。ここはどこ?私、どうなったんだっけ………。
意識が朦朧とする中、誰かの声が聞こえた。
『愛華ちゃん〜。この髪型変なの〜』
私を嘲笑うように話しかけてくる……男の子?ぼんやりだけど目の前には男の子がいて、私をからかっている。
その男の子はどこかで見覚えがあった。
でも、誰かは分からない。意地悪くて、いつも私に構ってくる……。
………もしかして、太陽?
『うわぁ〜ん。また太陽くんが私をいじめたー』
夢の中での私は泣いていて。はっきりと〝太陽〟と名前を口にしていた。
ああ、太陽ってば……何やってるの。
私をそんなにいじめて。ふっと笑いがこぼれる。
これは………過去だ。
私と太陽が出会った頃の。
毎日いじめてきて……毎日泣いていて。
やっと……思い出せたよ。
だけど次の瞬間、ぱっと場面が変わった。