クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!
いや、それはないか。
あはは………と自虐的に笑いながらカバンに荷物を詰め込み、図書室に向かおうと席をたった時、
「清水、一緒に帰んねぇ?」
またまた秋葉くんに誘われてしまった。
だ、か、ら!
なんで私を誘うの!
それに、名前覚えられてるし。
「ムリです。これから図書当番あるし。じゃあ、急ぐので………」
「んじゃ、終わるまで待ってる。終わったら昇降口集合な」
「…………」
無理やり約束押し付けられたし。
返事をするのもめんどくさくなった私は目を合わせることもせずにカバンを背負い、教室を出る。
なんなの………一体。
強引に約束されたけど、なんか………嬉しいって思っちゃった。
「なんか、秋葉太陽って、聞いたことある名前なんだよね…………気のせい?」
そう。
朝はテンパってあまり深く考えなかったけどよくよく考えてみると、知り合いの中にそんな名前の人がいたような…………。