クールなイケメン総長さまの溺愛には注意です!

うーん………でもなぁ。


私には男友達なんていないし。


多分気のせいだろう。


1人でそう自己完結して図書室に向かった。


ーガラッ。


図書室につき、ドアを開ける。


放課後の図書室はガランとしていてシーン……と静まり返っていた。


私は荷物をロッカーの中に詰め込むとカウンターの椅子に座る。



「お疲れ様。清水さん」


「あ、五十嵐くん。お疲れ様。ごめんね、遅くなっちゃって」


「ううん、大丈夫だよ」



椅子に座ると、中で作業をしていた五十嵐瞬(いがらししゅん)くんが顔を出した。


彼は同じ図書委員で、クラスは違うけど当番が同じ日なんだ。



「珍しいね。清水さんが遅れてくるなんて」



五十嵐くんは黒縁メガネをクイッとあげながら不思議そうに尋ねてくる。


その、クールそうな顔は知的で真面目そうな印象を受ける。


でも実際はフレンドリーで意外と話しやすい。


メガネをかけているので、同じメガネ仲間だーと勝手に同盟みたいなのを組んでいる。
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