秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~

もう一度冷静になって目を開けると、刹那くんのあらわになった胸元が目に飛び込んできて。

ダメダメッ。

またぎゅっと目を瞑る。

腰にはバスタオルが巻かれているけど、上半身はハダカのままだし。

もう、心臓が爆発しそうだよ!


「やべえな……」


は、はい、それはとても……。

なのに、刹那くんは私を抱きしめる手に力を入れた。

見た目は細いのに、とてもがっしりしていて筋肉質なのが伝わる。


「せ、刹那、くん……?」


どうしたの? って意味を込めて聞くけど、返って来たのはあまりに余裕な口調。


「寧々、ドキドキしてる?」

「……っ!?」

「その様子じゃ、してるみたいだな」


声だけじゃわからないけど、体がかすかに揺れた。

笑っているのが伝わってくる。
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