秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~

なんてこと言ってるの、刹那くん!

あきらかに冗談だってわかるのに、体が熱くなっていくのがなんだか悔しい。

開けっ放しのドアから入り込む湯気で視界がどんどん白くなっていく。

息が……苦しいっ……。


わたしは抱きしめる刹那くんの手からなんとか脱出。


「あーあ」


残念そうに口を尖らすその顔は、やっぱりどこか余裕がある。

……私とは全然ちがう。


「アイツがしまっとくって言ったから任せてたけど、今度からは俺がやるか」


刹那くんは、戸棚の上を見ながらそうつぶやいて、


「サンキュ」


私に微笑みかけるその顔は、もう直視できないくらいかっこいい……。
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