秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~

***

──くすぐったくて、目が覚めた。


なにかが私の上でもぞもぞ動いている。

……動いて?


「……っ!」


ど、どうして刹那くんが私のほほを撫でてるの?

ソファに横たわった私に覆いかぶさるようして、私のほほに手を添えていたからびっくりする。


「あ、あのっ……」

「あ、起こしちゃった? 気持ちよさそうに寝てたからさ、起こしちゃ悪いと思ったんだけど、寝顔が可愛くて、つい」


そう言って、また私の髪の毛を撫でる。

うわあああああっ。

私ってば、あれからいつの間にか寝ちゃったんだ!

体は完全に横たわっていて、その上に半分刹那くんか乗りかかっている状態。

さっきとは違って、ちゃんとシャツを着ているからいいってわけでもない。

これ。

恋人同士じゃない男女がする体勢じゃないことは確か。
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