秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
たしなめた刹那くんを、軽くにらむ。
私のせいで、刹那くんが文句を言われるのは本意じゃない。
ただでさえ、昨日から触れただけでヒビが入りそうな、ガラスのように危ないふたりなんだから。
「わ、わたしのことはお構いなくっ! いつも通りにしゃべって大丈夫、なので!
ごほっ!」
言ったそばからむせる私。
ダメダメだっ……!
「ははは、全然大丈夫じゃないじゃーん」
椿くんに左から、刹那くんに右からタオルが差し出される。
それぞれにペコペコ頭を下げながら受け取る。
「寧々ちゃんはウブだね~」
なんて冷やかされて、私は朝から冷汗をかきっぱなしだった。