秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
選挙活動も軌道に乗ってきて、選挙まであと数日になったある夕飯どき。
「うーん……」
難しい顔をしている椿くん。
「やっぱりおかしい」
さっきからひとりでブツブツひとりごとを言っている彼が気になってしょうがない。
「なんだよ、椿」
それは刹那くんも同じだったようで、しびれを切らしたように問いかけた。
「最近、毎日ここで夕飯食ってるよな」
うん。
「しかも今日土曜日だよ?」
うんうん。
「だからなんなんだよ」
その質問を投げられたのは琉夏くんで、面倒くさそうに答えながら器用にフォークを動かす琉夏くんには、私も同じ意見。
週の半分は一緒に夕飯を囲まない琉夏くんが、ここのところ、夜出歩かずに一緒にご飯を食べて。
休みの日だっていうのに、ちゃんと寮にいるなんてびっくりしちゃう。