秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
「……大丈夫かしら」
蘭子さんは気まずそうな顔をして、頭を抱えてなにかぼそぼそっと言っているけど、よく聞こえない。
「なにか……?」
「う、ううんっ、なんでもないわ、こっちのこと。さ、行きましょう」
慌てたように私の背中を押しながら、入口のドアをくぐる蘭子さん。
……なんだろう。
ちょっと濁されたような……。
きっと気のせいだよね!
「うわー……」
一歩入ってまた驚いた。
エントランスの天井は吹き抜けになっていて、外観だけじゃなくて中も高級ホテルみたい。今日は驚きの連続だ。
「ふふっ、すごいでしょ」
「は、はい……」