秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
「……ありが……とうっ……」
震える唇でなんとか口にした。
これ以上口を開いたら、想いがあふれちゃいそうだった。
──好き。
刹那くんを知ったら、好きにならないのは無理だった。
知れば知るほど好きになっていった。
だけど……私がローズじゃなくなったら、好きでいる資格はない。
だから、精一杯のありがとうを伝えた。
握る手に、ぎゅっと力を込められる。
「俺は、寧々がローズに選ばれるって信じてる」
……ありがとう。
「ローズには、寧々が一番ふさわしい」
エクセレントのトップに……刹那くんにそんなふうに言ってもらえるだけで、私は幸せ。
「だから、万一寧々がローズを下ろされるようなことがあったら……」
そのあと、刹那くんはとんでもないことを言ったんだ────