秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
ちなみに今の学園長は三代目で、少し白髪交じりのダンディーで素敵な人だった。
一般的な校長先生とはだいぶイメージが違い、貫禄のあるいでたちに、ちょっぴり気おされそうになってしまったほど。
目の前の銅像たちは、私に向かって優しく微笑んでいるように見えた。
「はじめまして。今日からお世話になります」
なんて言ってみる。
初代学園長はお爺様で、二代目はお父様らしい。
さすが格式高い学園。こんな立派な銅像まで置いてるんだなあと思いながら眺めていると。
「あ……」
初代学園長の首元のブローチにごみを発見。
気になって思わず手を伸ばしたら。
──ポロッ。
「えええっ……!!」
ゴミだけじゃなくて、ブローチごと取れちゃった……?
うそでしょ!?
取れたブローチは、コロコロと絨毯の上を転がっていく。