秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
「そうだよね? ほら、今日寮まで案内したの俺、椿だよ!」
椿……くん?
今のところ、この学園での生徒の知り合いはふたりだけ。
刹那くんと椿くん。
そのひとり、椿くんがドアの向こうにいる……?
なにがなんだかわからないけど、私は恐る恐る鍵を開けて、ドアの隙間から顔を出した。
そこから見えたのは…………え?
「ほらあ、やっぱり寧々ちゃんだ」
大階段でアメをくれて、ここまで案内してくれた椿くんに間違いない。
明るい笑顔は相変わらずで、やっぱり棒付きキャンディーをくわえていた。
……どうして椿くんがここに?
思わず気が緩んでドアノブから手を離すと、外側から大きく開けられて、私の姿は男の子たちの前にさらされた。