秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
私を求めてくれる瞳に、ズキズキと胸の奥がいたくなる。
どうしよう。
なんて返事をすれば……。
すると、刹那くんの手が伸びてきて、私の頬に触れた──瞬間。
「やっ……」
反射的に、顔を背けてしまった。
あっ……と思ったときには、遅かった。
「……ね、ね……?」
目の前の刹那くんは、信じられないような、驚いたような……傷ついたような顔をしていたから。
……っ。
こんな顔をさせたかったわけでも見たかったわけでもない。
ごめんね、刹那くん。
これ以上ここに居たら涙がこぼれそうで。
「ごめんなさいっ……」
私はそのまま自分の部屋へ逃げ込んだ。