秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
なにこれ……?
私はドアに手をかけたまま固まると、ひとりの女性が私に気づき声をかけてきた。
「おはようございます。もうすぐ朝食の準備が整いますので」
「は、はあ……」
おはようございますって返す余裕もなかった。
一階の食堂へ行くんじゃないの?
ここの人たちはこんな贅沢な暮らしをしているの?
高校生だよね!?
次第に、焼きたてのパンやコーヒーのいい香りが漂ってくる。
椅子は5つあるけれど、食事の数は4人分……ということは、きっと私の分はないよね。
「し、失礼しましたっ……!」
私はバタンとドアを閉めて、寮を出た。