秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
私は男の子が苦手だけど、そんなことすら感じさせない輝きを放っていて、目が離せなかったのだ。
かっこいいのはもちろん、綺麗って形容するのがぴったり。
こんなオーラのある人、見たことない……!
「お前……壊したのか?」
薄くて綺麗な唇が、思わぬ言葉を放った。
コ・ワ・シ・タ・ノ・カ。
…………へっ?
「い、いいいいえっ、ち、違いますよっ……!」
私は両手を前に出して、左右に激しく動かすけれど。
「だって、これ」
ブローチを見つめながら首をかしげる彼の疑問は間違ってない。
彼の手の中には取れたブローチ。状況証拠はそろってる。
違うなんて言い訳が通るわけないよね。
……どうしてこんなことになっちゃったんだろう。
私はほんの少し触れただけだったのに。
そう、汚れをとろうと思って……。