秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
ひゃっ……。
そのどれもが怪訝そうな目。
……ですよね。
編入生の私を知ってる人なんて、誰もいないんだから。
「う、ううん……」
そんな視線を気にしながら首を横に振れば、
「今朝もいなかったからびっくりしたよ。職員さんたちに聞いたら、すごく早く部屋を出て行ったっていうし」
「あー……うん……」
椿くん、声の音量を下げてください……っ。
部屋、なんて。
色々カン違いする人が出そうなワード。
その通り、集まる視線がどんどん険しいものになっていく。
「今夜はゆっくり──」
「あああああのっ!」
そのまましゃべり続ける椿くんにキケンを感じて、声をかぶせたとき。