秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
「ひゃっ……!」
「わあっ」
かすかに聞こえたのは悲鳴のような黄色い声。
引き寄せられるように見ると、ふたりの男の子が教室に入ってくるところで。
それは、赤い髪の彼と……刹那くん。
──ドクンッ。
今日もキラキラまぶしいオーラを放つ彼は、見るなっていうのがムリなほどで、誰からの視線を独り占め。
刹那くんが入って来ただけで、教室の雰囲気もガラリと変わった気がする。
「おはよう、刹那くんっ」
琴宮さんが刹那くんに声をかけるけど、彼はチラッと反応しただけで、そのまま自分の席に向かった。
それですら嬉しいのか、妃花さんはグーにした手を口元へ持っていき、顔を崩した。
そして、顔を赤らめて仲間とコソコソ話しながら、刹那くんをずっとチラチラ見てる。