秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
……ああ。
私、本当にこの人たちと一緒に住まなきゃいけないのかな。
ところで、あとひとりってだれなんだろう。
この中にいるのかな。
ぐるりと見渡すけど……わかるわけないか。
「なあ」
「……へっ?」
気づいたら、刹那くんが目の前にいた。
「昨日は悪かったな。驚かせたりして」
「いっ、いえ……」
突然話しかけられたことに驚いて、敬語になってしまう。
「俺たちも、寧々が同室だって知らなくて」
「あっ、う、うん……っ」
それよりも、気になるのは視線。
琴宮さんのグループから、痛烈な視線を感じるのだ。
なにあの子……。
そんな目で見られている。
「まあ……帰ったら、みんなで会議だな」
キーンコーン……。
そこへ救いの手を差し伸べるようにチャイムが鳴って、みんなの意識が流れた。