秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~

ちーん。

頭のなかでは終了を告げる音が。

……終わった。

頭のなかはぐちゃぐちゃで整理できてないけど、とにかく謝らなくちゃ。

意を決して口を開こうとすると、


「僕が壊してしまいました。申しわけありませんっ」


先に言葉を発したのはイケメンさん。

学園長に向かって深々と頭を下げたのだ。

折り目正しく、90度に折った腰。

そんな様子に私はポカンとする。


え……どうして?

混乱した頭がさらに混乱するけれど、私も遅れて頭を下げた。

悪いのは私なんですっ……! 心の中で叫びながら。

頭上にカミナリが落ちてくるのを覚悟していると。


「ふたりとも頭を上げなさい」


意外にもやわらかい声におそるおそる顔をあげれば。
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