秘密の溺愛ルーム~モテ男子からの奪い合いがとまらない~
「じつはこれは元々壊れていてね、私が接着剤で止めていただけなんだよ。やっぱり接着剤ではダメだったか、わーはっはっはっ」
そう言って、人のいい顔で笑い出したのだ。
え?
壊れてた?
イケメンさんも驚いたのか、少しキョトンとした顔で私を見たあと、
「そうだったんですか。それなら安心しました」
学園長の手に、ブローチを渡した。
もうそれは私の言葉。ほっとして肩をなで下ろした。
これで、生き延びれる……。
ゴミに見えたのは、きっと接着剤の一部だったんだ。
誤解だったとしても、罪かぶってくれようとした彼をこのままにするわけにはいかず。
「……すみません。汚れかと思い、つい手が伸びてしまいました。汚れだとしても、触れてしまったことは、本当に申し訳ありません」
正直に話して謝ると。