冷めない熱で溶かして、それから。


 ダメなのに……こんな風に流されて、あとになって傷つくのは自分だってわかっているのに。

 今はただ、何も考えずに受け入れていたかった。


 私に触れる手つきが、重ねられた唇が、表情が、言動が。

 松野くんの全てが優しくて、温かくて……全身にまわる熱が、私をおかしくさせる。


「……やっ」

 松野くんは唇へのキスをやめて、今度は首筋にキスを落とす。
 手は私の制服のリボンに触れていて、簡単に外されてしまった。


「松野く……」
「……まだ足んねー」

「え……まっ」


 着替えたばかりのシャツのボタンも外されてる、
 少し熱が冷めた私に対し、松野くんは声が届いていないのか、理性が欠いているように見えた。

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