冷めない熱で溶かして、それから。

「このままじゃダメだ……」

「ちゃんと伝えなよ。相手もそれなりに不器用みたいだし、気づいたほうが動かないと！」

「うん……」


　けれど松野くん、自分の気持ちの正体がわからないって言っていた。

　いまもそうなのかな……？
　もしそれで好きだと伝えたとして、私と同じ気持ちかわからないと言われて拒絶されてしまったら……？


　ううん、弱気になったらダメ。
　せめて自分の気持ちは伝えないと。

　自身を持って好きだと伝えて、自信を持って松野くんのとなりにいられるように。


「今日、一緒に帰れないかなぁ……」

　いますぐ行動に移さないと、勇気が出ない気がする。
　そう思った私は璃花子ちゃんが背中を押してくれたのもあり、松野くんにメッセージを送った。