冷めない熱で溶かして、それから。
「私に手伝えることはありますか……!」
「先輩はそばにいてくれるだけで、いくらでも頑張れる気がします。でも……そうだな、わからないところがあったら教えてもらってもいいですか?」
「もちろん教えます!」
「ありがとうございます。先輩のおかげでやる気が出ました」
松野くんは私のとなりに座り、課題を始める準備に入る。
「先輩はもうテスト範囲の勉強ですか?」
「うん……!そろそろテストの時期だし、やっとこうと思って」
「さすがですね、見習いたいです。俺、いつもギリギリに詰め込むタイプなんで」
あっ、なんとなく想像できる気がする。
テスト前日に徹夜していそう……なんて、口にはできないけれど。