冷めない熱で溶かして、それから。


 今日は勉強メインだから何もないと思うけれど!
 少しは恋人みたいなこともしたいなぁ……なんて。

 期待をしてしまう自分にダメだと言い聞かせていると、松野くんが部屋に戻ってきた。


「あっ、ごめんね……!わざわざ飲み物用意してもらって……」

 松野くんは飲み物をテーブルの上に置いてくれた。
 すぐにお礼を伝えたけれど、松野くんから反応はない……と思った直後だった。

 私の隣にやってきた松野くんにキスされたのは。

「んっ……⁉︎」

 さすがにこれは予想していなかった。
 当然のように唇を重ねられるなんて……!

 咄嗟に胸元を押し返そうとしたけれど、簡単に両手首を松野くんの片手で拘束されてしまう。

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