冷めない熱で溶かして、それから。


「ふっ……んん」

 角度を変えて繰り返されるキス。
 いつもより強引で深いキスに、だんだんと息が苦しくなり、体の力が抜けていく。


「松野くっ」

 今日の目的って勉強することなのに……どうしてさっそくキスなんて……。

 松野くんの暴走は止まらなくて、スカートの裾を捲り上げ、直接肌に触れてきた。


「やっ……松野くん!べ、勉強しないと帰ります!」

 本当に危険だと思った私は、松野くんに向かって叫ぶ。
 ようやく声が届いたのか、松野くんの動きが止まった。


「……っ、帰らせませんよ」

 いつもより余裕のない表情の松野くん。
 それでも、拘束した私の両手を解放してくれた。

 どうやら私が帰るのは嫌だと思い、我に返ってくれたようだ。

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