冷めない熱で溶かして、それから。
ここは一旦休憩しよう。
松野くんに休憩を提案しようと顔を上げたけれど……。
「松野くん……?」
松野くんは肘をついてプリントに視線を落としているかと思いきや……名前を呼んでも反応がない。
ゆっくりと松野くんの顔を覗き込む。
「寝てる……」
松野くんは目を閉じて静かに眠っていた。
疲れていたのかな……。
そういえば松野くん、ずっと課題に追われてるって言っていた。
確かにすごい量だったし、頑張ってるんだろう。
ゆっくりと手を伸ばし、松野くんの髪に触れようとしたとき、不意にスマホが音を立てた。
私は自分のスマホを確認したけれど、通知は来ていなくて、おそらく松野くんのスマホだろうと思った。