冷めない熱で溶かして、それから。


「でもかなり無愛想じゃない?」

「それがふとした瞬間に無愛想な顔が綻ぶんだって。そんなの、彼女しかいないでしょ」


 まさか2年にも松野くんの存在が知られているなんて……。
 さすがは松野くんだなぁ。


「あの無愛想男をデレデレさせるなんて、いったいどこの美女だろう」

「うわさではかなりの美女だって聞いた」
「なんでも、年上の若手社長らしいよ」


 いったいどこからそんなうその情報が……!
 璃花子ちゃんは今の話を聞いて笑うのを必死に堪えていた。

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