冷めない熱で溶かして、それから。
話を聞く限り、友達として仲良く接していたつもりだったようだ。
「芽依先輩、凪ひどくないですか?ウチらが先輩を傷つけるって思ってたみたいで……え、どうして視線逸らすんですか先輩」
「待って芽依先輩にも思われてたってこと⁉︎えーっ、それは辛いな」
思っていないかったと嘘はつけず、つい視線を逸らしてしまう。
なんだか申し訳ない……勝手に怯えて、恐れていたのだ。
本当はこんなにいい人たちだったなんて……。
「あの、勘違いしていてごめんなさ……」
「あーっ!先輩が謝らないでください!」
「悪いのはぜんぶ凪くんなんで!」
「なんで俺のせいなんだよ」
松野くんのせいになってしまい、彼は思わず口を開く。
けれどふたりは「あんたが悪い!」と言い切り、なぜか松野くんが悪いことになってしまう。