冷めない熱で溶かして、それから。
13.隠さず堂々と
「君がウワサの松野クンね、芽依の彼氏」
「はい」
「はーん、改めて見てもイケメンだねぇ」
ある日の昼休み。
私はようやく勇気を出して松野くんを璃花子ちゃんに紹介した。
けれど……周りの視線が痛い‼︎
先程からクラスメイトがすごく驚いた顔や興奮した顔でこっちを見ている……!
一方で璃花子ちゃんはまるで過保護な父親のように松野くんを眺め、私の彼氏にふさわしいのかと判定しているようだった。
私は周りの視線に対して緊張しているけれど、松野くんは璃花子ちゃんの視線に対して緊張している様子。