冷めない熱で溶かして、それから。


 私のそばにやってきたふたりは、目を輝かせながらお昼に誘ってきた。
 松野くんのことは完全にスルーしているけれど、大丈夫なのかな……。


「ウチらも食堂行こうと思ってたので、これはもう一緒に食べろってことですよね?」

「えっ、あの……」
「おい、先輩が困ってんだろ」

「芽依先輩、私たちも一緒じゃダメですか……?」
「うっ……」


 結局、私たちは4人でご飯を食べることになった。
 私のとなりは松野くんが座り、向かい合う形でアキちゃんとレイちゃんが座る。

 チラッと松野くんを見上げると、どこか不服そうだ。
 不機嫌なオーラが出ている。

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