冷めない熱で溶かして、それから。
それでもし、松野くんに釣り合わない女が隣に立っているとか周りに思われて嫉妬の目を向けられたら……怖い‼︎
たまたま私たちと同じ電車の人たちはみんな、他人に興味がない人ばかりで、今のところウワサなどは広まっていない。
「でもこのままだと松野くん、倒れちゃうよ」
無理をしているのは一目瞭然。
変に無理をして体を壊して欲しくない。
「もしかして、心配してくれてるんですか?」
「当たり前だよ!だからもっと自分の体を大切にしよう?」
心配して当然だ。
もう松野くんと私の関係性は変わっているのだから。
けれどなぜか松野くんは、おどろいたように目を見開いている。
「……大丈夫です。自分の体の限界くらい、自分が一番よくわかってますから」
本当かな……かなり怪しい気がする。
それに限界まで頑張る必要もないと思うのだけれど。