冷めない熱で溶かして、それから。
「じゃあノーカウントにします」
私も松野くんの様子が気になっていたから、一度だけでも会えて良かったと思っていたり。
こんなこと、ぜったいに口にはしないけれど。
「ありがとうございます」
お礼を言った松野くんと笑い合う。
それだけなのに、胸が温かくなった。
松野くんにキスされて、迫られて……一時はどうなるかと思ったけれど、今みたいな関係が続くのなら松野くんと一緒にいるのも良いなと思う。
ただ、松野くんの気持ちなんて私にはわからないから……どうすればいいのか正直わからない。
「でも、これからは我慢する必要がなくなりますね。毎朝が楽しみです」
毎朝……その言葉に引っかかる私。
そういえば、これからはまた松野くんは無理して早起きする毎日が始まるのだ。