契約婚と聞いていたのに溺愛婚でした
「やんっ」
「美冬ってやっぱりお嬢様なんだな」
「え?」

「淫らになれって言ったって、戸惑いながら感じる姿すらお前は品があるよ。いつもはポンポン言葉が帰ってきて元気なのに、こんなことになると恥じらうのは、すごくいい。もちろん淫らになってかまわないんだけど、恥じらっている様子にもすごく興奮するんだがな」

 口ではそんなことを言っているくせに、美冬の肌をまさぐる様子には一切容赦はない。

「いや、とかどうしようって戸惑っている美冬をとろとろにしたらって想像したらそれだけでも興奮する」

「自分は慣れてるからって……余裕ぶって!」
「余裕ではないんだが……触ってみる?」
 触って……?なにに?

 気軽に美冬の手を取った槙野は主張しているそこに美冬の手を当てる。

「ふにゃっ……!!」
「なんつー声だよ」
(は、初めて触った! 固い! 熱くない? それに……)

「おっきい……」
 なんか今、さらに主張してこなかった?生きてるの?
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