契約婚と聞いていたのに溺愛婚でした
「そのいやいやとか、可愛いから滾る。それに恥ずかしいって悪いことか? 恥ずかしいところ、俺には見せてくれねぇの?」

 そんな可愛いねだり方の方がむしろずるいんじゃないかと思う。

「気持ちよくしてやるから、イヤとか言って喘ぎ声とか聞かせろよ」
 そんなことを言いながらも、槙野が美冬に触れる指は優しい。

 指はゆっくりとナカを探るように動かされていた。時折聞こえるくちゅ……という音には美冬はいたたまれなくなる。

 そして先程擦られてイってしまったその芽を槙野は今度は緩く舐めたのだ。
 それは指とは全く違う感覚だった。

 もどかしいような、けれどぬるりとしていて気持ちいいような柔らかくて、濡れていて温かい感触。

「だ……め、イっちゃ……うよ」
「うん。イっていい。何度でもイけ」
「だって……そんなのっ……」

 ナカもおかしくなりそうだし、舐められているところもおかしくなりそうだし、美冬は腰を逃がしたくて、ゆるっと動かすと
「その動き、エロいんだけど」
と言われる。

「ち……ちがっ……」
 さっきから二回もイかされていた。
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