雨降り王子は、触りたい。



暑い暑い。
恥ずかしさも相まって、蒸発してしまいそうなくらい、暑い。



「ふふ」



和佳が意味深な笑みを漏らすと、いいタイミングで先生に呼ばれた。



「次、雨宮と後藤〜コート入って」



私は逃げるように、素早く立ち上がる。



「えぇ、のえる絃と試合するのぉ!?無理無理無理!!」

「手加減しないよ?」

「やぁだぁ〜〜!!!」



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