雨降り王子は、触りたい。
三咲は隣でどんな顔をしてるんだろう。
もちろん、恥ずかしくて見ることはできない。
無言の時間。息が止まりそう。
…お面かぶろうかな。
そう思った時だった。
「……俺も」
ぽそりと小さく声が落ちてきて。
「俺も知りたい。雨宮のこと。」
予想外の言葉に、私は火がついたように顔が真っ赤になった。
「〜っ」
声にならない声が出る。
バクバクバクバク…
心臓は狂ったように暴れている。